なんかヘン、ニッポンの文化財見学
阿修羅展がもうすぐ終了すると言うので、わざわざ京都まで行かなくても見られるから、と思い、のこのこ出かけた。
なんと、行列行列・・・・。えっ!!2時間待ち?行列しながら待つの?来ちまった以上帰れやしない。行列最後尾に着く。
小説、2作品、読んだ。俳句3句できた。それでも入り口にたどり着かない。もうダメだ、ヘロヘロだ・・・。ようやく館内へ。中もぎゅうぎゅう詰め。阿修羅像ってこんなに人気があったっけ。像の周りぎっしり人が詰め込まれ、まったく身動きできない。凄まじい見物人の団子。どうやら周囲ぐるりと回ったころは、もう汗びっしょり。
くたびれてくたびれて・・・。しかし、聞きしに勝る見事な像であったが。
ワシは思ったな。ニッポンジンはやはりこういう仏像、神像の類が大好きなのであると。偶像崇拝であろうとなんだろうと、野次馬根性で行くのだ。拝んでいる人などただのひとりもいない。手なんか合わせる余裕はない。見るだけ。
つまり、美術品として、骨董品として、見ているのである。珍奇なものを見る眼である。仏教文化の秘仏を見る思いなのである。信仰はそこにはなかった。もう純粋な仏教の信仰はこういうところにはなくなったのであって、信仰している人たちは、水面下にあって、このような大混雑の中で拝むようなものではないことを良く知っているにちがいない。そして多分、こんなところには来ない。
だが、ワシは思った。こういう人たちがまだニッポンにいるだけでもいいじゃないか。と。ヤケボックイに火がつく、ということだってある。
阿修羅のようになって、阿修羅像を見た後、人間の団子から抜け出して、隣の本館に行って、土器やら絵画やら、あるいは剣など見る。こちらには人はほとんどいない。嘘のようである。阿修羅像見物には見かけなかった外国人が、真剣に見ていたのが面白かった。
なんかヘン、と思ったのはこの見物風景だけではない。いつも思うのだが、文化的な価値の高いものに対する拝観料?の高いことである。1500円である。この人数分って、ものすごい金額でしょうよ。どうするんだろ、そのカネ。
これは国宝である。
へんなアニメ館を莫大な費用かけて作るくらいなら、年間、国宝に匹敵する重要な文化芸術品の展示を無料で見せるくらいの、教養があっても良さそうではないか。文部科学省だか文化庁だか知らないが、政府の予算で。この予算ならだれも文句は言わないはずだ。
隣の美術館ではルーブル展をやっていた。なんとここも1300円だか、拝観料取っているではないか。本国でのルーブル美術館には、ワシも行った事があるが、たしか無料だったと記憶する。国が保存・管理しているに違いない。
ニッポンだって、国立なんとか博物館とか美術館とか言っているではないか。何が国立なのか。もし、阿修羅展が無料であったら、むしろ、ほんとうに興味のあるひとだけが訪れると思うのだが。カネとって、貴重品ですよ、さあいらっしゃい、とやるから猫も杓子も見なくちゃいけない、になるのではないか。
こんな言い草、ワシのようなヒネクレジジイの言いそうなことか・・・。
あの群衆の中にワシもいたわけだから、何のかんのとゴタゴタ言うのもおかしいか・・・。
というわけでここらで一句。行列に並びながらやっつけた一句である。これは少し気にいったのができた。
木下闇阿修羅の二面目覚めたり
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